青果店「築地御厨」直伝
内田悟 A5判型 / 224ページ / 4C 1890円 ISBN978-4123901826 
料理上手の基礎知識、レシピ以上に知りたいノウハウです!肉や乳製品を一切使わず野菜の旨みを味わいつくす厳選レシピもご紹介!
野菜に魅せられて27年、52歳のこの年まで青果業を続けてきました。しかし26歳まで、私は料理人だったのです。あるフランス料理店で修業していたときに、取引先の青果納品業者を手伝ったのがきっかけで、野菜との付き合いがはじまりました。生きて流通する野菜は、土と水と太陽の恵みをまっすぐに受け止めています。そんな野菜を料理人たちのために「目利き」しているうちに、青果業の面白さを感じるようになったのです。料理人たちとの交流を通じて食材の料理への活かし方を学ぶ一方で、野菜の産地をたずねては、各地の気候風土や栽培方法について教えを乞うなど、青果を扱ってこられた先輩たちや生産者の方々から、いろいろと学ばせていただきました。 またそのころ、長女が生まれました。この娘が生後まもなくアトピー性皮膚炎となり、食と体質の関係に気づかされ、食べることの大切さを痛感しました。そんなあるとき、30年も前から自然栽培の野菜づくりを支援し、農家と消費者の橋渡しを地道にしてきた、ナチュラル・ハーモニーの河名代表に出会いました。ナチュラル・ハーモニーは、〈自然栽培は、大自然のあるがままの姿こそ真理そのものであり、大自然を模範としながら大自然から学ぶ〉ことを理念する企業。当時の河名代表は、自然栽培農家での武者修行を終えて、“自然栽培野菜をこの世に広めよう”とがんばっていました。オーガニックレストランの先駆けだった青山のレストランにも、トラックで自然栽培の野菜をひき売りに来ていて、私はそこで河名代表と出会いました。以来、17年もの間、お付き合いさせていただいております。見栄え重視が当たり前になった飲食業界の風潮に、本来あるべき食の姿をもって、いつか新風を巻き起こしたいと契りを交わした仲です。ナチュラル・ハーモニーは、今では築地御厨(ルビ:つきじみくりや)のパートナーシップ会社でもあります。 そして2005年、飲食店のために安心・安全な野菜を見極めたいと、今は大田市場で頑張っている濱口龍子さんと、「築地御厨」を開業いたしました。私どもは、無農薬自然栽培の野菜を支持しています。が、これからの時代は、有機だとか、無農薬だとかの情報だけでなく、自分の目と舌で野菜を観察し吟味する力が必要だと思います。大切なのは「何を選択するか」なのです。食べることは生きることです。何を選択するかは、生きるための、自分自身への責任でもあるのです。まず、あなた自身が本当に美味しくいただける旬の野菜を知ってください。そして、本当に美味しい野菜を食べる楽しさを実感してください。そして、大切な方にそれを伝えてください。本当に美味しいものは、人をきっと幸せにするのですから。(「はじめに」より)
コンテンツのご紹介
- 野菜の目利きになるために…
- 築地御厨のやさい塾とは
- 御厨の一日
- ベジブロスの作り方
- 野菜ピューレの作り方
- 春野菜
- 三月 トマト タケノコ
- 四月 ナノハナ ソラマメ
- 五月 アスパラ 山菜
- 夏野菜
- 六月 ピーマン パプリカ
- 七月 ズッキーニ ツルムラサキ、モロヘイヤ
- 八月 ナス キュウリ
- 秋野菜
- 九月 キノコ
- 十月 カボチャ カブ ニンジン
- 十一月 ダイコン レンコン ゴボウ
- 冬野菜
- 十二月 ハクサイ
- 一月 ホウレンソウ ネギ
- 二月 ブロッコリー カリフラワー
- 定番野菜
- 内田流手作り調味料
- おすすめ調味料
- column
- 農法について
- 種について
- 生産者について
- 参考文献
- 本文執筆:内田悟
- 1955年北海道生まれ。26歳まで料理人の道を歩き、 フランス料理店で修業中に、取引していた青果納品業者を手伝ったのをきっかけにこの道へ。その後、レストラン専門の野菜納品業者に23年間勤めて退職。 築地市場の中の中卸店にて、2年間働き、有機無農薬のコーナーを立ち上げる。 2005年に、安心・安全な野菜を見極めたいと、中央区湊に『築地御厨』を開業する。 2007年5月より、料理人や一般の消費者が自分の目と舌で野菜を観察するきっかけづくりになればと、本業のかたわらに「やさい塾」を開講。 プライベートで3人の子どもの良き父親。渓流釣りや海釣り、そして馬をこよなく愛す。